インド型の感染力は?五輪は?治療現場の医師に聞く(2021年6月10日)

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緊急事態宣言の期限まであと10日。インド型の変異ウイルスの広がりも心配な状況です。10日に東京都が確認した新型コロナウイルスの新たな感染者は439人でした。国立国際医療研究センター・忽那賢志先生に聞きます。

(Q.新規感染者は減少傾向にはあるものの、やや鈍化しているようにも見えます。この状況をどう見ますか)
元々、前回の緊急事態宣言のときよりも減り方が緩やかでしたが、これはイギリス由来の変異株の影響だろうと思います。それがさらに鈍化しているように見えます。さらに都内では感染力の強いインド由来の変異株も増え始めていて、さらに警戒が必要な状況です。

(Q.変異ウイルスの割合ですが、最新の数字ではインド型が30%を超えました。実際に診療にあたっていて、どのように感じていますか)
これは特定のクラスターをまとめて変異株スクリーニングをしているので、実際よりも多く見えているのだとは思いますが、それでも増えているのは、心配な状況です。インド由来の変異株の感染者も診ていますが、若い方が多いということもあり、重症化しやすいなどの特徴はまだわかりません。海外では、イギリス型よりも感染力が強いと報告されており、これまでは感染しなかったようなセッティングでも感染し得るということ。また重症化もしやすいともいわれていて、今のうちにしっかりと封じ込めないと大変なことになり得ます。

インド型が広がりつつあるなかで、東京オリンピックの開幕まであと40日余りになりました。政府分科会の尾身会長は、9日の国会で、開催について「さらに感染の機会が増加する」「医療へさらなる負荷がかかる」と発言。これまでも「会場の外で生じる“人流”がリスクになる」と指摘しています。

(Q.先生はどう考えていますか)
尾身先生のご指摘通り、オリンピックが開催されれば人流は必ず増えるので感染リスクは高まると考えられます。オリンピックを開催するのであれば、それでも人流が増えないような対策が必要になると思います。

政府は開催を前提に、今月20日にも観客の人数制限について、方針を決定するとしています。

(Q.この点について、どう考えていますか)
観客を入れるか無観客かとなると、感染のリスクを考えると、無観客が安全かと思います。観客を入れるなら、いまいわれているのは、事前にPCR検査を受け、『陰性証明』を提出するというのは、今、感染していないことを証明することはできません。例えば、スペインのライブ・コンサートでの実験研究では、抗原検査を行い、陰性が確認されてから入場してもらうということをして感染リスクが下がったという事例があります。日本でも検査を有効に活用すべきではないかと思います。

オリンピックを目前に控えるなかで、緊急事態宣言の期限を迎えます。期限通りに解除できるのか、再延長が必要になるのか。

(Q.先生は、どう考えますか)
大阪府と比べると、今は東京の医療ひっ迫度合いは高くないので、そこだけを見ると解除は可能なのではないかと思います。ただし、オリンピックを開くのであれば、しっかり感染者数を落としておく必要があるのではないかと思います。ただ、単に宣言を延長しても効果が薄れてきていますので、ここから、さらに、どのような対策ができるのかを検討する必要があります。解除するとなると、いずれ感染が再拡大する可能性は高いと思いますが、再び医療逼迫を起こさないためには、重症者を増やさないことが大事ですので、そのためにはワクチン接種を進めることが大事だと思います。
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Posted by chobi