3行削除のために15万部ムダ【渋谷・区議会だより】区長が“自分の発言修正”要請 刷り直し費用150万円

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東京・渋谷区で #税金 の #無駄遣い と指摘される問題が明らかになった。
その額は、およそ150万円。
原因は、議会での区長の発言だった。

渋谷区議会が活動状況を区民に伝える「区議会だより」。

1月6日に発行される予定だったおよそ15万部全てが刷り直しになった。

作成には、すでにおよそ150万円が使われ、新たな印刷費もかかるという。

渋谷区民「(刷り直しに使われた)150万円分、 #もったいない と思います」、「あんまりよくないですね、それは。普通に税金使って刷っているわけだから」

なぜ刷り直すことになったのか。
理由は、渋谷区の長谷部健区長(49)にあった。

「区議会だより」に載る予定だった自身の答弁内容の一部を削除するよう、議会側に申し入れたという。

その答弁があったのは、2021年11月26日の区議会定例会でのこと。

長谷部区長は、区議から次のような質問を受けた。

渋谷区・金子快之区議「(長谷部区長は)教育長の同意人事では、“町田のいじめの事件”のことをご存じだったということです。もし本当だとすると、なんで(議会で)説明しなかったのでしょうか」

2020年11月、東京・町田市で小学6年の女子児童がタブレット端末などを使ったいじめを訴え、自殺した問題。

遺族が、学校側が事件を隠ぺいしたと主張する中、当時この小学校の校長だった女性が、2021年4月、渋谷区の教育長に就任した。

女子児童の自殺が初めて報じられたのは、校長が教育長に就任したあとの2021年9月のことだった。

校長を教育長に任命する際に、この問題を知っていながらなぜ議会に報告しなかったのか問われた長谷部区長は、こう答弁した。

渋谷区・長谷部健区長「今までの犯罪歴とかですね、そういった経緯がないかということを調べたうえで、適任だっていうことで、私は議会に、なんて言うんだろうな、上程した。ですので、あの…なんて言うんだろうな、推定無罪…まあこれとも違うかな、全く何も確定していなくてですね、その時点で問題がないということですから、私は議会に提出したわけですね」

この答弁が、当初の「区議会だより」では、どのように紹介されたのだろうか。

刷り直されることになった実際の「区議会だより」を開いてみると、区長の答弁の要約が記載されていた。

区長の答弁の要約「まだ確定していないので、教育長は推定無罪とも違うが、犯罪歴もなく問題ないと判断し、議会に報告しなかった」

しかし、印刷を終えたあとの12月28日、長谷部区長は、区議会の議長宛てに内容の一部を修正するよう文書で申し入れた。

それを受け議会は1月、「まだ確定していないので、教育長は推定無罪とも違うが」の部分を削除して、15万部全てを刷り直すことを決めた。

刷り直しには150万円ほどの印刷費が新たにかかり、あわせておよそ300万円の税金が使われることになる。

渋谷区民「ネットで見られますっていう感じの案内だけでもいいかもしれないですよね、わざわざ刷り直さなくても」

渋谷区の長谷部区長は、取材に対し、「発言の一部を取り出し、簡易にまとめられた結果、本会議の発言の中で否定した箇所が使用され、趣旨が正確に伝わらないものとなっていた。正しく区民に伝わることが何よりも大切なものと考え、今回修正をお願いしました」と回答。

そのうえで、「発行の迫った時期での修正お願いになり、ご迷惑をおかけし申し訳なく思います」などとコメントしている。

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