【解説】「2類相当」見直しへ 病床“ひっ迫”解決に向け

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「暮らしのソレ! から」。

新型コロナウイルスで政府が新たな方針。
私たちの暮らしにどう影響するのでしょうか。

東京都の世代別感染者の割合のグラフを見ると、緊急事態宣言が出ていた5月の時点では感染者の世代に大きな隔たりはなかったが、8月になると20代・30代が一気に増え、およそ60%を占めている。

この若い世代の感染者が増加したことで、無症状や軽症者の割合が高くなっている。

こうした背景もあって、政府は新型コロナウイルスの感染症法上の位置づけの見直しを検討していることがわかった。

その見直しがわたしたちの暮らしにどう影響してくるのか見ていく。

感染症法では、危険性の高さによって感染症を1類から5類に分類している。

新型コロナウイルスは現在、結核やSARSなどと同じ2類に相当する。

2類というのは、医療費を公費で負担する。
また、通勤や職場での感染を防ぐために就業を制限することができたり、入院を勧告することもできる。

ただ、これから無症状や軽症者が増えて病床を埋めてしまうと、本当に入院が必要な重症者に病床が回らないおそれが指摘されている。

そこで、加藤厚労相の25日の会見で、新型コロナウイルスが2類相当に分類されていることについて、「さまざまな医療機関や保健所における負担につながっている」という発言があった。

加藤綾子キャスター「二木先生、見直すとなると位置づけが下がるということなんですよね?」

昭和大学・医学部 二木芳人客員教授「基本的にはそういうことなんでしょうけれども、必ずしも2類から4類、5類にされてしまうということではなくて、何が2類に置いておくことによってメリット、デメリットかということを、きちんとディスカッションしたうえで、一律にグループを下げるというよりも、部分的にここは2類だけど運用上はこうするとか、そういうふうな部分的な見直しのほうが正しいと思いますよ」

加藤キャスター「もう少し細かく見ていった方がいいということですね」

昭和大学・医学部 二木客員教授「先ほどの、こういうふうな医療機関や保健所における負担というのは、それは、それなりにもう少しシステムをきちんとすれば、必ずしも言えない部分もあるような気もします」

加藤キャスター「ですから感染症として危険性が下がったということではないわけですもんね?」

昭和大学・医学部 二木客員教授「まだわからないこともたくさんある新しい感染症ですから、この辺は慎重に議論を重ねて、政治判断やえいやということではなくて、十分な議論でコンセンサスを得たうえで、いろいろ変更すべきだと思いますね」

加藤キャスター「風間さんは政府による新型コロナウイルスの位置づけの見直しはどう思われますか?」

フジテレビ・風間晋解説委員「また天邪鬼なことを言っちゃいますけど、医療機関や保健所の対応力という入れ物に2類相当の新型コロナが収まらないという現実があるんだと思うんですね。これまで半年かけても入れ物の方を十分に大きくできていないので、だったら新型コロナの方を分類変更で小さくして収めてしまえという発想にも思えるんですよ」

加藤キャスター「そうすると公費とかも使えなくなって、自己負担となるわけですもんね」

フジテレビ・風間解説委員「そうなんですよね。自己負担ありということになると、今後は軽症者などは自発的に入院抑制につながるっていう。そういう目算もあるんじゃないかと思うんですけどね」

加藤キャスター「ただ、ここでカテゴリーされてしまったら、また大きな波がきた時にどうするのかという心配ももちろんあるわけですよね?」

フジテレビ・風間解説委員「カテゴリー下げちゃうと、何となくそれで固まっちゃうんですけれども、迅速で柔軟な対応ができないと、また混乱を招きそうな気がします」

加藤キャスター「ここは十分な検討をと思うんですけど、心配なのは、この秋の新型コロナとインフルエンザの同時流行なんですが、インフルエンザの予防接種について新たな方針がまとまりました」

この秋、新型コロナウイルスとインフルエンザの同時流行を避けるために欠かすことができないのが、インフルエンザの予防接種。

26日、厚生労働省の専門部会では、予防接種について新たな方針が示された。

まずは、2020年のインフルエンザワクチンの供給量。

2019年より7%増えて、およそ6,300万人分の供給量がある。

これは、2015年以降最大。

どういうふうに優先順位をつけて接種していくかだが、まずは定期接種の対象となっている65歳以上の高齢者。

新たに加わるのが、希望する医療従事者と子ども(乳幼児から小学校2年生まで)、妊婦さんや持病のある人。

10月の前半から65歳以上の高齢者には接種を開始し、10月後半になると、そのほかの人を優先的に接種していこうという方針を打ち出している。

加藤キャスター「まずは高齢者からということですが、二木先生、こちらをご覧になっていかがでしょうか?」

昭和大学・医学部 二木客員教授「インフルエンザもコロナと一緒で、高齢者の方は重症化して命の危険になることがありますから、もともと優先されているわけですから、そこは間違いなくやっていただきたい。あとは医療従事者だと思いますね。それから子どもさんは、インフルエンザを拡散するもとになるんですよ。ですので、やはり子どもさんにも打っていただく。大体、この順番は非常に妥当だとは思います」

加藤キャスター「風間さん、今回の優先的接種対象の見直しはいかがでしょうか?」

フジテレビ・風間解説委員「二木先生がおっしゃるとおり、新型コロナのリスクが高い人ほどインフルの予防をやる必要がありますよね。二木先生にお伺いしたいのは、症状がある人で予防接種はした人っていうのは、新型コロナの疑いが大という対応になるわけですか? 医療現場では」

昭和大学・医学部 二木客員教授「おそらくそうはならないと思います。インフルエンザのワクチンは、ご存じのように打てば100%予防してくれるというわけではありません。むしろ、高齢者の場合は重症化防止というイメージが強いので、症状がある場合にワクチンを打っている打っていないではなかなか判断がつかない。おそらくインフルエンザの場合は、非常に精度の高い抗原検査があります。そういうものを併用すると」

今回、優先的接種対象に子どもが加わったが、親としてはどう対応すればいいのか見ていく。

子どもに体調不良があった時、新型コロナなのかインフルエンザなのか、どこに連絡すればいいのかなど気になるところだが、親としてどう対応すればいいのか、有明こどもクリニック豊洲院の村上医師に聞いた。

まず、インフルエンザの予防接種を必ず受けること。

発熱が半日以上続いた場合には、迷わずかかりつけ医を受診すること。

子どもの場合は、無症状のことが新型コロナウイルスの場合は多いため、熱が出たらインフルエンザを疑っていいという。

また、過度に心配しすぎて行動を制限しすぎないこと。

子どもは風邪などを通して免疫力が高まっているという。

加藤キャスター「過度な心配もしなくていいということですけど、別所さん、やはり親御さんとしては判断が難しいところがありますね?」

別所哲也さん「うちの娘は11歳ですから、必ず予防接種を受けてほしいと思っていますし受けさせますけれども、実際、コロナは重症化しないといわれても、どう変容するかウイルスはわかりませんし、初めてのわたしたちの体験をどのように親が担保すべきか」

加藤キャスター「今見てくると、やはりこの秋はインフルエンザの予防接種というのは必ず受けた方がいいということですね」

(2020/08/26)
#新型コロナウイルス
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